医療ルネサンス風疹編第3回は『企業と連携し集団接種』というタイトルで、接種機会の向上を訴えかけるものでした。

妊娠17週で感染した会社員(30)は夫や同僚に感染者がおらず、いつ誰から感染したのか分からない、通勤の満員電車で見知らぬ誰かから感染したのかもしれないと考えているそうです。企業との連携に取り組んでいる久住英二先生(ナビタスクリニック立川院長、病院ホームページ→『NAVITAS CLINIC | ナビタスクリニック 駅徒歩0分のお医者さん』)は、「感染源は家族だけではないし、ワクチンを打っても、十分免疫がつかない人がいる。CRSをなくすには、免疫のない人に広く接種を呼びかけ、流行を止めるしかない」とコメント。アイ・ブロードキャストでは、近隣企業の社員を含めた30人に、集団接種を実施。会議室でワクチン接種を受けた男性は「わざわざ仕事を休み、自費で、という条件ならば、接種しなかったかもしれない」とインタビューに答えています。

記事中で紹介されている久住先生は『風疹の流行を止めよう緊急会議』の共同代表で、風疹やCRSについての情報発信を行うだけでなく、今年11月にはフローレンスの利用会員のパパ100人にワクチンを無料接種する取り組み(『風疹予防に医師が立ち上がった!パパ向けにワクチン無料提供!! | 駒崎弘樹』ハフィントンポスト)など、本気で今回の流行をどうにかしようとなさっておられます。

風疹・麻疹混合ワクチンを接種するには、一万円近くかかります。現在流行の中心となっているのは20~40代の働き盛りの男性ですが、仕事が終わる時間には病院が閉まっていることが多く、そもそも病気になっても仕事を休めるような職場環境ではない人もいます。また、学生の場合は、インフルエンザワクチンの三千円でも、抵抗感があります。自由に使えるお金が1万前後、その中から出すのは痛いです。

私は麻疹の大流行のために、学校負担による検査が特別にあったので、それで、罹患済みである、風疹や麻疹、おたふくの免疫がまだ残っているのを確認でき、また、水痘については陰性だったので、予防接種を受けました。検査を受ける機会がなかったら、接種しなかったであろうと思います。

職場や学校で、昼休みなどの空き時間に、自己負担なく、抗体検査やワクチン接種ができるよう、国や地方自治体の助成が拡大されることを願っています。